BlueHeronRods

2008 久米島

かなりの期待を抱いて出掛けたわけですが。
5日間、と言っても正味4日間。
ほとんど連日強風に吹かれ時には雨に打たれ、
例によって修行のごとくキツイ釣りを堪能してまいりました。

まず敗因は何かと考察すると、今年の沖縄方面は台風が少なかったため沿岸の海水が撹拌されず沿岸では浅場の水温が高くなりすぎ、魚たちは適水温を求めてどこかへ移動。どこへ行っても魚影は薄くいまいち生命感の無い感じ。

もう一つは潮の動きとのタイミングが最悪でした。
早朝と夕方に満潮、一番日が高くなる日中頃に干潮。
潮干狩りならこのパターンがいいのですが、これだと魚が餌を摂る時間帯に潮が動かず、真昼間の浅場はまた水温が高くなりすぎて魚は深いところへ移動してしまいます。

とまぁ釣れなかった言い訳はこれぐらいにして、初めての久米島、なかなか美しい所でした。

ハテの浜と本島の間には奥武島、オーハ島という小さな島がありまして、その間の水路で初日の午後と二日目の午前は釣りをしました。

釣れないなぁ~居ないなぁ~と呟きながらどんどん沖に向かって歩いていくといつの間にか水深は胸を超えていました。
歩いている間にもどんどん潮は満ちて来ていたのです。
そこでやっとフエダイの40cmクラスを掛けました。

写真を撮ってフックを外したりしている間にも潮はどんどん満ちてきて、ふと振り返ると陸が遥か彼方に遠くなっています。
干潟の部分を500m、水に入ってから500mぐらいを歩いてきたわけですが、その時点ではすでに全部が海。
慌てて戻り始めたら所々足の着かない所もあったりして焦りました。

雨と強風が無ければハテの浜にもっと通えたのですが、結局3日目の午後に4時間ほど渡ったのみ。小さな魚を3匹釣っただけでした。

3日目は早朝から空港近くのシンリ浜というビーチへ。
時々大きめの魚が小魚を追い回す様子が見られこちらも一気にヤルキが出てきましたが残念ながらノーヒット。
草原を流れる小川のような景色を引潮が作り出していました。

3日目午後からは海ではなく何本かある川の河口付近を狙ってみることに。
コトヒキ、ティラピアなどがそこそこ釣れました。

渓流のように細い川を釣りあがっているときに先行する友人がウワぁッ!と声を上げました。
なんだろ?思いながら魚の口からフックを外していた僕の手のその先に太さ10cmもありそうなウナギが登場。
アナコンダでも現れたかというくらいビックリして後ろに倒れそうになりました。
ウナギは目の前をノタノタと這っていきました。1m以上あったかな?

40cmほどもあるティラピア。なかなかの釣り応えでした。
オスのほうはシャベル型の口をしており、この中で稚魚を育てます。

ティラピアというのは本来ナイル川に生息する魚で、多分戦後に食料として持ち込まれたものが帰化したと思われます。
関西方面では「イズミダイ」と称していわゆる「白身魚」で売られているそうです。
流通名のつけかたって大事ですね。イズミダイと言われればなんとなくそんな魚もいるかなぁなんて思ってしまいますからね。
オオクチ黒鱒(ブラックバス)じゃ売れるわけないです。そもそも鱒じゃないんだし。

久米島まで出かけてなぜかナイル原産の魚で締めくくるという妙な釣行でしたが、条件さえ揃えばかなり楽しめる島だという事はわかりました。
次に機会があれば4月頃に行ってみたいです。