BlueHeronRods

多摩川のマルタ

このところ割と多忙でありまして、なかなか釣りにも出かけられない状況ですが毎年恒例の多摩川マルタ、今年も行って参りました。

だいたい桜の開花時期と被るかんじで一挙に海から遡上してくるマルタ。
大きい物は60cmを超えるほどもあり、もはや雑魚と呼ぶには貫禄が有り過ぎです。

こんなに大きな魚が20cmもないような浅瀬にずらーっと群れているものですからついついそれらの「見えている魚」に食わせようとしてしまうのですがそれは見当違い。
彼らはもはや産卵行為でアタマがいっぱいなのでエサなんかどうだっていいワケです。
まぁ間違ってフライを吸い込んでしまうこともたまには有るでしょうけど積極的に追ってまで食ってはくれません。
それよりも瀬の少し下、魚の姿が見えなくなるあたりで底近くをトレースしていくと(魚の数からしたら確率は低いのですが)コツンとアタリが来て無事おクチにフッキングさせることが出来ます。
フライ自体は割と何でもよさそうですが一応エッグを意識したファンシーな物を試してみました。

この釣りでは、いや、ほとんどの釣りがそうですがスレ掛かりは御法度です。
ましてやそうなる事を狙ってルアーを引いたりするなど言語道断。
そんな事をする人が釣りの何たるかをお分かりになることは一生無いでしょう。

それにしても多摩川、ここ10年ぐらいの間にずいぶんきれいになった気がします。
カマツカなど川底の汚れに弱い魚もずいぶん見かけるようになりました。
サクラマスの遡上も何度か目撃しております。
高度成長期には堰に白い泡が立って何mにも積みあがっていたそうです。
やがて高すぎる地価は製造業を東京都の外へ追いやり、農地は宅地化されたことで農薬の排出が激減、
下水の整備と洗剤の無リン化などいくつかの要因が重なって現在の状態まで戻ったそうです。
いまとなっては唯一、浄水場が多摩川を汚染していると言えるでしょう。

今回のタックル Eliane 11′ 6番 4pc